2024/11/08 15:10

「産後、ご飯の準備はどうしよう?」「いつ頃回復して料理ができるようになる?」と気になっている妊娠中のプレママの方は多いかもしれません。

出産後、ママの体はダメージを受けているので、立ち仕事であり水による冷えなどがある料理は難しい場合があります。 さらに、赤ちゃんのお世話に追われる中で、食事の準備が難しいことがあるでしょう。 産後は、ママの体の回復が最優先でありながら、授乳のために栄養もしっかり摂らなければいけない時期です。 この記事では、産後に料理を再開するタイミングや、無理なく食事の準備をする方法を解説します。



■産後の料理はいつからできる?

産後の料理について明確な再開可能時期は決まっていませんが、ママの身体の回復具合をみて少しずつ料理を再開するようにしましょう。 産後6〜8週間の「産褥期(さんじょくき)」は、妊娠出産により変化した身体やホルモンバランスが少しずつ元の状態に戻る時期です。 そのため、産後1ヶ月健診で医師に通常の生活に戻って良いか確認してから、少しずつ料理を行うと良いでしょう。 料理は、立ちっぱなしや冷たい水による冷えなど、産後ママにとって負担になる作業が多めです。 そのため、椅子を用意するほか、お湯を使って身体をできるだけ冷やさないようにすると良いでしょう。



■産後すぐに料理が難しい理由


産後は、ママのマイナートラブルや赤ちゃんのお世話などによって、物理的・精神的に料理ができにくくなります。 産後すぐに料理が家事が難しい理由をみていきましょう。

①出産後の痛みやだるさ

出産後は痛みやだるさがあり、料理をするのは難しい時期です。 産褥期は、体が少しずつ妊娠前の身体に戻る時期です。 産後の体は交通事故に例えられるほどダメージを受けており、さらに傷の傷みもあります。 そのため、立ったり歩いたりするだけでも傷みやだるさを感じる場合があるでしょう。 さらに、産後に無理をすると以降の体調にも影響が出る恐れがあります。 ママの体の回復を最優先するためにも、料理をせずに安静にすることが大切です。

②赤ちゃんのお世話

産後は授乳や沐浴、おむつ替えなど、慣れない赤ちゃんのお世話で手一杯のため、料理する時間が取れないことがあります。 特に新生児の間は寝たり起きたりを繰り返す赤ちゃんの対応に追われてしまうため、ママの睡眠時間も細切れになりがちです。 ダメージを受けた体のまま、待ったなしの赤ちゃんのお世話をする必要があるので、料理が難しい状況であるといえます。

③ホルモンの変化

産後ママの体はホルモンによって大きな変化が起こるため、精神的に料理が難しいことがあります。 産後は妊娠中に高値であったエストロゲンやプロゲステロンの分泌が急に減少する時期です。 エストロゲンの減少によって、「マミーブレイン」と呼ばれる、産後に物忘れや集中力の低下を感じる人もいます。 そのため、献立や食材を考えるのが難しくなったり、億劫に感じてしまったりすることがあるでしょう。 さらに、ホルモンの変化や急な環境の変化への対応によって、マタニティブルーが発生しやすい状況でもあるため、注意が必要です。 産後はホルモンによってメンタル面も変化するため、料理をするのが難しい状態のママもいるでしょう。 参考:

マタニティサイクルにある女性の認知機能の変化とその影響要因(順天堂大学)

分娩中・産褥期に起こり得る症状(日本産婦人科医会) ■産後のご飯を準備する方法とポイント 産後は料理が難しい状態ですが、ママの体の回復や授乳のためにはいつも以上に栄養が必要です。 産後に料理が作れないときの方法と、それぞれのメリット・ポイントを解説します。

①夫や両親・義両親に頼む 自分で作れない時は、夫や両親・義両親に料理を頼みましょう。 作ってもらうことで、体の負担にならずに、できたての料理が食べられます。 料理を頼む場合、メニューや栄養バランスは作ってくれる相手次第となります。 そのため、要望がある時はあらかじめ伝えておくと良いでしょう。 栄養バランスが気になるときは、補助食品などを使うのも一案です。

②家事代行・産後ヘルパーの活用 里帰りや周囲に頼れない場合は、家事代行や産後ヘルパーを利用するのも一案です。 家事代行は、料理や掃除などの家事サービスを受けられます。 産後ヘルパーとは、料理や掃除などの家事に加え、授乳相談など産後のサポートも提供するサービスです。 家事代行の料金は1時間あたり1,500円~4,000円です。 産後ヘルパーは、一般的に1日2万円ほどの料金ですが、自治体と連携した機関ならリーズナブルにサービスを受けられます。 依頼するときは、栄養バランスを考慮して食事を考えてくれるサービスを選ぶと良いでしょう。 家事代行の場合は、出産前に依頼して様子を確認しておくとスムーズです。

③作り置き 「他の人に頼みにくい」「自分が作ったものを食べたい」という場合は、出産前に冷凍保存できるおかずを作り置きしておく方法があります。 作り置きなら、周りの人に気を遣わずに、食べ慣れた自分の料理を食べられる点がメリットです。 栄養バランスも加味しながら料理を準備できます。 保存できる期間は、作る料理の内容や調理方法によって違いがありますが、およそ2週間〜3週間が一般的な目安です。 作り置きを作る時は、衛生面に注意しましょう。

④冷凍食品やレトルト 冷凍食品やレトルトを事前に買ってストックしておくと、準備の手間なく便利です。 新生児期は赤ちゃんの対応に追われて食事の時間が不規則になりがちなので、好きなタイミングで食べられる冷凍食品やレトルトは頼れる存在です。 1食あたり300〜600円程度と比較的リーズナブルな点もメリットでしょう。 冷凍食品やレトルトを選ぶときは、チャーハンやカレーライスなどの糖質に偏らないように注意しましょう。 牛丼の素や魚の塩焼きなどタンパク質がとれるおかずに、野菜炒め、スープなど野菜がとれるおかずをプラスするといいですね。

⑤宅配弁当 調理の手間をかけずにバランスよく食べたい場合は、宅配弁当が役立ちます。 冷凍・冷蔵保存したものを電子レンジで温めるだけで、数種類のおかずを楽しめます。 宅配弁当の一般的な価格は1食あたり600円〜1000円ほどです。 できるだけ栄養素がバランスよく含まれたものを選びましょう。 産後ママ向けの宅配弁当なら、産後の栄養に特化しています。


■産後の栄養バランスが気になるときは 産後は、ママの体が回復途中であることや、赤ちゃんのお世話などから料理をするのが難しい時期です。 1ヶ月健診で医師に確認してから、少しずつ料理を再開すると良いでしょう。 出産後に料理ができないときは、周囲にサポートしてもらったり、宅配弁当やレトルトなどを活用したりすることで、負担なくご飯を準備できます。 いずれの方法もメリットと注意点があるので、状況に合わせて選ぶと良いでしょう。